展示室

第1展示室

神饌・幣帛・祝詞・玉串・直会

神に捧げるものに、神饌・幣帛・祝詞・玉串などがある。

神饌

 神に奉る飲食を神饌と言い、古来「御食(みけ)」と呼ばれた。
 神饌の種類は、その調理法により、調理して奉る「熟饌(じゅくせん)」と、まるごと奉る「生饌(せいせん)」(丸物とも)とに大別され、一般の神社では生饌が主として奉られる。写真は、伊勢神宮の月次祭・神嘗祭に供えられる身取鰒(みとりあわび)・玉貫鰒(たまぬきあわび)・乾鯛(ひだい)である。

身取鰒・玉貫鰒・乾鯛

身取鰒・玉貫鰒・乾鯛


幣帛

 幣帛とは、広義には神に奉るものの総称であり、狭義には神饌を除いた奉り物を言う。その主たる物は布帛の類である。写真は、伊勢神宮(内宮・外宮)の月次祭・神嘗祭に供えられる幣帛で、五色絁 (ごしきのあしぎぬ)各十五匹・白絹並びに錦各一端・木綿各十五両・麻各十五両が奉られる。

幣帛

神宮月次祭幣帛


玉串

 玉串は、榊の枝に麻苧(あさお)と紙垂(しで)を付けたもので、通常宮司もしくは斎主あるいは参列者が神前に進み出て拝礼するときに捧げられる。写真は、案(神前に奉られる時に用いられる机)に載せて捧げられた玉串。

玉串

神宮の玉串案


祝詞

 祭の際に神に奏上する一定の文体を持った詞を祝詞という。表記方法は、すべて漢字が用いられ、主として自立語が大きく書かれ、付属語が万葉仮名で小さく書かれる、いわゆる宣命書(せんみょうがき)が用いられている。写真は、皇學館大学創立百周年記念祭典に際し、斎主長谷晴男(当時皇學館大学教授)が作文し奏上したものである。

祝詞

祝詞


直会(なおらい)

 直会(なおらい)は、祭の後に、紙にお供えした神饌のおさがり、または神饌と同様にととのえられた饗膳を一同頂戴する行事である。写真は、伊勢神宮の式年遷宮所祭のうちの山口祭においてなされた饗膳。

直会(なおらい)

神宮山口祭饗膳


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