主な収蔵資料

住吉大社本殿御帳台

大阪・住吉大社寄贈
江戸時代

 住吉大社(すみよしたいしゃ)の本殿神座として殿内に安置されていた御帳台(みちょうだい)。同社は享和2年(1802)10月28日の火災により、本殿四棟以下を焼失し、文化7年(1810)4月5日再興され正遷宮が挙行された。この折、火災を免れた摂社大海神社(だいかいじんじゃ)の神座が本殿神座として使用された、展示品はこの折のものと伝えられている。帽額(もこう)、帷(かたびら)、八重畳(やえだたみ)等は復元品だが、黒漆塗の帳骨(ちょうこつ)、浜床(はまゆか)、大床子(だいしようじ)、茵(しとね)(縁を除く)は当時のもので、近世期における住吉大社の神座の様子を窺うことができる。

住吉大社本殿御帳台

住吉大社本殿御帳台


皇大神宮宇治橋古材(平成21年5月撤下)

三重・神宮寄贈

 宇治橋は、五十鈴川(御裳濯河(みもすそがわ))を境に、皇大神宮神域の内外をつなぐ神橋である。展示品は宇治橋西詰北側の第一男柱(だいいちおばしら)とその周囲の古材。第一男柱の葱花(そうか)型金具(擬宝珠(ぎぼし))のなかは、橋の安全を祈願した万度麻(まんどぬさ)(守札)が納められる構造である。
 宇治橋架橋の時期は室町時代の永享6年(1434)からとされ、また式年遷宮と架橋との直接的関係はなく、第59回(昭和28年)から遷御(せんぎょ)の4年前に造替が行われ現在に至っている。

皇大神宮宇治橋古材

皇大神宮宇治橋古材


御所御絵図 附封筒(小原家文庫資料の内)

 紫宸殿(ししんでん)を中心とした御所図で、「博覧会」と印刷された封筒を附している。京都博覧会の開催期間中に公開された御所を観客が拝観している様子が描かれており、博覧会見学の記念品として頒布された。京都博覧会の会場には、第2回から第9回まで当時の大宮御所(おおみやごしょ)・仙洞御所(せんとうごしょ)(現・京都御苑)が使用された。普段入ることの出来ない御所の開放はめったにない機会であったため、多くの観客が訪れた。同博覧会は明治14年(1881)の第10回からは、御苑の一角に常設の会場が設けられ、また明治30年(1897)には岡崎に建設された博覧会館で開催されるようになった。

御所御絵図 附封筒

御所御絵図 附封筒


大礼記念京都大博覧会ポスター(小原家文庫資料の内)

 多色刷印刷。京都博覧会が岡崎公園の主会場を中心に西会場・南会場の三会場で行われたことや、京都の名所を記している。京都博覧会は昭和3年(1928)9月20日から12月25日まで、昭和天皇の大礼を記念して全国各地で開催された博覧会の一つである。本展覧会は京都の地が大礼式の挙行地としての優位性のもと、他にくらべて出色のできばえとして、好評を得た博覧会として位置づけられている。

大礼記念京都大博覧会ポスター

大礼記念京都大博覧会ポスター