展示室
第2展示室
郷土関係資料
伊勢歌舞伎資料(千束屋資料)
「千束屋(ちづかや)資料」は、江戸時代後期から昭和30年代まで、伊勢古市の地で歌舞伎衣裳の貸し出し業を営んでいた「千束屋」に残された、数多くの歌舞伎用品(衣裳・鬘・小道具・台帳ほか)から成る資料である。
「鼓の間」にちなむ道具
千束屋の歴史
千束屋は、もともと十返舎一九の「東海道中膝栗毛」にも登場する古市の有名な妓楼(ぎろう)であったが、後、文化5年(1808)頃から歌舞伎用品の貸し出し業を始めた。
伊勢神宮への参詣が盛んになると共に、伊勢の地においては芸能が盛んになり、特に古市における歌舞伎は、江戸・上方に次ぐものとして隆盛をきわめた。また、古市や伊勢周辺においては地芝居も盛んにおこなわれた。
千束屋は、そのような歌舞伎上演に必要な衣裳をはじめとするさまざまな歌舞伎用品すべてを貸し出す、いわば「歌舞伎総合レンタル業者」であった。
引き札