おうちで神道博物館 まなび
千束屋引札
令和3年1月26日
「引札」(ひきふだ)とは、商店が開店や商品売り出しを宣伝するために配る広告のことです。江戸では「引札」、京・大坂では「ちらし」と呼ばれていました。
「千束屋引札」(神道博物館所蔵)
写真は、江戸時代後期から昭和30年代まで、伊勢古市の地で歌舞伎用品の貸し出し業を営んでいた「千束屋」(ちづかや)の引札です。
この引札は正月の挨拶を兼ねていて、右側に「かしいしやう所」と記した看板、下には三番叟(さんばそう)の図柄を置き、上には亭主の口上(こうじょう)を刷り込んでいます。
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※以下に「千束屋引札」の釈文を掲載しています。
「あそび」の中にある「くずし字読解チャレンジ②」では、千束屋引札から問題を出しています。
ぜひ「くずし字読解」に挑戦してみてください。
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〔釈文〕
をどり狂言 かしいしやう所
おしろい繪具類 かづら 小道具 いろいろ
いせ古市 ちつかや
新年の瑞慶千里同風芽出度申納候、先以て各位益々御多祥御超歳可被成萬賀の至奉存候、降而弊店儀皆様の御引立を以て日増に繁栄致し難有存候、尚相變らず御ヒイキをかけられヲヽサイヤ外へはやらじと御用仰付下され度願上候、敬白