おうちで神道博物館 まなび

礼儀類典図絵

皇學館大学佐川記念神道博物館(小原家文庫)所蔵 「高御座」


 『礼儀類典』【れいぎるいてん】は、水戸藩主の徳川光圀【とくがわみつくに】が発案し、朝廷の儀礼に関する古典を項目別に集成した全55巻の部類記です。編纂には20年近くを要し、宝永7年(1710)に完成すると、江戸幕府の将軍徳川家宣【とくがわいえのぶ】に献上し、享保7年(1722)には、霊元上皇に献上しています。
 さらに、より良質の記録を増補して再訂(全55巻という巻数は同じ)し、享保19年(1734)に将軍徳川吉宗と、中御門天皇に献上されました。
 付載された「図絵」は、主に『文安御即位調度図』【ぶんあんごそくいちょうどのず】などを参照したとみられています。

 

 

<参考文献>

『即位礼と大嘗祭』(皇學館大学、令和元年)

高御座の前で執翳女孺がさしかける「翳」の数々

太刀・弓・杖などの調度品の数々

右から「月像幢」「銅烏幢」「龍像纛幢」「鷹像幢」