おうちで神道博物館 まなび
礼儀類典図絵
令和2年6月30日
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皇學館大学佐川記念神道博物館(小原家文庫)所蔵 「高御座」
『礼儀類典』【れいぎるいてん】は、水戸藩主の徳川光圀【とくがわみつくに】が発案し、朝廷の儀礼に関する古典を項目別に集成した全55巻の部類記です。編纂には20年近くを要し、宝永7年(1710)に完成すると、江戸幕府の将軍徳川家宣【とくがわいえのぶ】に献上し、享保7年(1722)には、霊元上皇に献上しています。
さらに、より良質の記録を増補して再訂(全55巻という巻数は同じ)し、享保19年(1734)に将軍徳川吉宗と、中御門天皇に献上されました。
付載された「図絵」は、主に『文安御即位調度図』【ぶんあんごそくいちょうどのず】などを参照したとみられています。
<参考文献>
『即位礼と大嘗祭』(皇學館大学、令和元年)
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高御座の前で執翳女孺がさしかける「翳」の数々
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太刀・弓・杖などの調度品の数々
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右から「月像幢」「銅烏幢」「龍像纛幢」「鷹像幢」